107 先駆者 クリルオイル振興協会顧問 抗炎症作用のメカニズム研究にも繋 がってきている。 ω3DHAの二重盲検ヒト臨床試験 においても、ストレス下での「敵意性」 の抑制効果や睡眠改善などを含めて 「ムードフード」としての新たな機能も 近年明かにされてきている。 機能性表示食品制度におけるω3 製品は極めて多いが、さらに緻密な ω3研究の中でリン脂質型の次時代 ω3素材として「クリルオイル」が注目 されている。吸収性の良さやコリン含 有などの利点が多く、サプリメントに止 まらず一般食品としても市場性が高 まってきている。 「ムードフードである“機能性おや つ”で心身のリラクゼーション促進」 一般食品形体の中に機能性を求 める方向性も重要と考えている。 特に間食が健康維持にも重要な働 きがある事が科学的に理解されてき ている中で、おいしいだけでなく健康 にもいい「機能性おやつ」が注目を集 めている。オール世代の誰もが大好き な「おやつ」に健康にいい素材をプラ スしたものを「機能性おやつ」と呼ん でいる。年齢や性別によって、不足し やすい成分や、より必要とされる成分 が異なってくるため、どの世代のどの ような健康機能に対する機能性おや つを開発したいのかを明確にする必 要がある。 2005年に制定された「食育基本 法」は食を教育の一環としてとらえ た画期的な法律であり、国策としての 「未病」対策を考慮したものと考え ている。制定と同時に発信されたのが 「食事バランスガイド」であり、これを 見ると私たちが摂るべき食材を独 こ 楽 ま にたとえたイラストが出ており、それを 回す原動力の「ヒモ」として菓子・嗜 好飲料が推奨されている。機能性 成分によって、必要な栄養をバランス 良く摂り、それに加えて「楽しみ」やコ ミュニケーションツールとしての「おや つや飲料」を「適度に」摂ることで、私 たちの食生活は、理想的な形でなめ らかに回転していく、リラクゼーション を意味している。 性別の違いや、乳幼児、子供たち、 思春期、中高年、高齢期といったライ フステージや作業の違いにより求めら れる「機能性成分」は異なってくる。ま た求める機能の違い、メンタヘルスや 睡眠などにも有用なものなど、「機能 性おやつ」は様々である。 「食による予防医学」 社会環境の激変や高齢化現象に 対応し、感染性疾患も非感染性疾患 も共に身体的フレイル予防や精神的 フレイルへの対抗策を、「体と心」を同 時に講じることによって、健康寿命も 平均寿命に近づく事が出来る。「食に よる予防医学」を再度考えてみたい。 「未病対策」「食による予防医学」を 考える視点として、美味しさに関わる 「五感栄養学」や生体内代謝や食 欲など視点から時計遺伝子に支配さ れる「時間栄養学」、遺伝子の後天 的修飾である「エピジェネティックス」 な反応などを考慮した「ムードフード・ ライフ」を提唱したい。 医療の進歩は著しく、病者への対 応が主な役割であり重要な問題では あるが、食品・栄養素が出来る事、す なわち食品でしかできない事が「予防 医学」であり、今後の医療の在り方を 考える時期であると考えている。 最新科学の エビデンスに基づく 「ムード・フード」に よる心の健康 ㈱シード・プランニング 間食(おやつ)の大切さ [OYATSU]を 世界に発信 ㈱シード・プランニング 次世代型オメガ3 S.P.M 海洋性脂質 メディエーター 医と食 ほむぎ出版
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