6 私たちはこれまで、環境の側を整え ることで快適さを手に入れてきました。 暑ければ冷房を使い、寒ければ暖房 をつける。そうして環境を自分たちに 合わせて整えることで、現代の便利 な暮らしをつくってきました。ただ、そ の一方で、どこかうまく整わない感覚 を抱える人も増えています。環境は 昔より快適なはずなのに、疲れが抜 けにくい。理由ははっきりしないのに、 身体が追いついていないように感じ る。そうした違和感は、多 くの人にとって他人事で はないはずです。 アーユルヴェーダは、そ こに別の視点を差し出し ます。環境を自分に合わ せるのではなく、環境に合 わせて、自分の側を整える という発想です。人は自 然の一部であり、外側の 変化はそのまま内側に影 響する。だからこそ、体質 や状態に応じて、食事や 眠り方、過ごし方を細やかに調整し ていく。それは、特別な治療法という より、もっと根本的な「向き合い方」 の話なのかもしれません。 スリランカには、その感覚が今も 暮らしの中に残っています。 強い日 差しの中で汗をかき、朝露の残る高 地では上着を羽織る。外側の変化を 押さえ込むのではなく、その変化に応 じて自分を動かしていく。あの島で 感じた熱気も、涼しさも、湿度も風も、 すべては身体の感覚を呼び戻すきっ かけになります。環境を変えることで 整えるのか。自分を整えることで環境 と調和するのか。その問いは、これか らの時代をどう生きるかという問いで もあります。 環境を変えるか、自分を整えるか。 脈診をもとに体質と状態を丁寧に確認 診察内容をもとにカルテを作成 健康は、良い食材から
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